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猫がテレビの上に乗る|東京都の試験では1.4kgの力で倒れた

テレビと猫 倒れるのに必要な力は1.4kg 猫
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テレビの上にちょこんと座る猫は、写真にすると絵になります。薄型になってからは乗れる幅がほとんどないので、器用に縁を踏んでいる様子を見て笑ってしまう人も多いはずです。

ただ、東京都がこのテレビを倒すのに必要な力を実際に測っていました。固定していない40インチは1.4kg分の力で倒れています。耐震マットを貼っても2.1kgで、5.0kg以上に耐えたのはテレビに付いてくる固定器具を使ったときだけでした。

同じ報告書には、猫がテレビを倒した家庭の記録も残っています。乳幼児のために行われた調査なので、そのまま猫に当てはめられない部分もあります。どこまでが当てはまってどこからが別の話なのか、数字を見ながら分けていきます。

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テレビの取扱説明書は、ペットを名指ししています

ハイセンスの液晶テレビの説明書で、安全上の注意にこう並んでいました。「重いものを置いたり、上に乗ったりしない」「倒れたり、落下してけがの原因となることがあります。特にお子様やペットにはご注意ください」。

この書き方は1社だけのものではありません。東京都が4台のテレビの説明書を調べた表示調査では、全ての検体に転倒についての注意書きがあり、うち2台が「特にお子様やペットにはご注意ください」という同じ一文を載せていました。

冷蔵庫の天面には「トップテーブル」という名前がついていて、電子レンジを置けるだけの耐荷重が決められていました。テレビはその反対で、上に物を置くこと自体が禁止事項になっています。同じ「猫が乗る家電」でも、説明書の立場はまるで違います。天面の作りから見た話は冷蔵庫の天面について調べたときの話にまとめました。

倒すのに必要な力は、固定のしかたで3倍以上変わります

東京都は40インチと50インチのテレビ4台を使い、画面の中央に紐をつけて引き、倒れるまでに必要な力をばねばかりで計測しました。固定のしかたを3通りに変えて、それぞれ3回ずつ測っています。

固定のしかた40インチ50インチ
固定なし1.4kg2.3kg
耐震マット2.1kg2.9kg
テレビ付属の固定器具5.0kg以上5.0kg以上
薄型テレビを転倒させるために必要な力(東京都・平成30年7月/最低値)

固定なしでは、同じ大きさのテレビでも機種によって必要な力が1.5倍ほど違いました。そして耐震マットを貼っても、40インチで2.1kgまでしか上がっていません。5.0kg以上に届いたのは、テレビに付属している固定器具を使った場合だけでした。この試験では引く力の上限を5.0kgとしているので、付属器具の本当の限界はそれより上にあります。

参考までに、検体のテレビ自体の重さは14.4kgから25.5kgでした。重い機種ほど倒しにくい傾向はありますが、同じ機種でも固定のしかたを変えると値がそれ以上に動いています。

同じ報告書に、猫がテレビを倒した記録があります

この調査では保護者へのアンケートも行われていて、自由記述が載っています。そのなかに、次の一件がありました。「猫がテレビの上に乗りたくてジャンプしたが失敗しテレビが前に倒れた。テレビの前にいた子供を直ぐに抱っこし避けることができたため怪我はなかった」。

乗りきったときではなく、ジャンプに失敗したときに倒れている点が大事です。天面に乗りきったあとではなく、跳んだ時点で倒れうるということです。降り方のほうが気になる場合はカーテンレールに登る場合の考え方も同じ見方で書いています。

この数字を、そのまま猫に当てはめることはできません

ここまでの値には、はっきりした枠があります。測られたのは紐で水平に引いた力であって、猫が乗ったときにかかる荷重を測ったものではありません。乗るのと引っぱるのでは力の向きが違うので、「体重が1.4kgを超えていれば倒せる」という読み方はできません。

調査そのものの目的も乳幼児の安全にあり、猫のために測られた数字ではありません。検体は4台だけで、どのテレビにも同じ値が当てはまるとは考えないほうがよさそうです。それでも読み取れることが一つあります。固定のしかたによって、倒れにくさが3倍以上変わるという部分です。ここは力の向きが変わっても残る差で、猫のいる家でも使えます。

今日のうちに確かめられること

まずテレビの背面か底面を見て、付属の固定器具が使われているかを確かめます。ベルトやワイヤーで壁や家具につながっていなければ、箱に入ったまま残っていることが多いので、説明書の据え付けのページを探してみてください。ハイセンスの説明書も「スタンドを正しく取り付け、転倒防止の処置を必ず行う」と求めています。

すでに耐震マットだけを貼っている場合は、それを剥がす必要はありません。東京都の数字では耐震マットでも固定なしより高い値が出ているので、付属器具を足す形にすると無駄になりません。

背面のケーブルが気になるようなら配線まわりで先に手をつけるところも合わせてどうぞ。テレビの固定とは別の話ですが、同じ場所で一度に片づけられます。

よくある質問

Q
猫がテレビの上に乗ると倒れますか。
A

倒れるかどうかを猫の体重で判断できる数字は、今のところ見当たりません。東京都が測ったのは紐で水平に引いた力で、乗ったときの荷重とは別のものです。ただし同じ報告書のアンケートには、猫がジャンプに失敗してテレビが前に倒れた家庭の記録があります。倒れうるものとして扱うほうが実態に合っています。

Q
耐震マットを貼れば十分ですか。
A

東京都の試験では、耐震マットを貼った40インチが2.1kg、50インチが2.9kgでした。固定なしより高い値ですが、5.0kg以上に届いたのはテレビ付属の固定器具だけです。マットを剥がす必要はないので、付属器具を足す形がおすすめです。

Q
テレビの上に猫よけを置いてもいいですか。
A

テレビの説明書は、上に物を置くことも乗ることも同じ一項で禁じています。置くこと自体が禁止されている面なので、天面に何かを足す方向は説明書と噛み合いません。テレビ側ではなく、台の横の足場をなくすほうが指示には沿います。

Q
壁掛けにすれば解決しますか。
A

ハイセンスの説明書は、壁に取り付ける場合は必ず専門の業者に依頼するよう求めています。取り付けが不完全だと本機が落下して大けがの原因になるとも書かれています。なお東京都の試験で測られたのはスタンドで置いた状態の3通りだけで、壁掛けにしたときの倒れにくさは調べられていません。自分で付け替える方向ではなく、業者に相談する前提で考えてください。

まとめ

テレビの説明書は、上に乗ることを禁止したうえでペットを名指ししていました。冷蔵庫のように耐荷重が決められている面とは、立場が逆になります。

東京都の試験では、固定していない40インチが1.4kgの力で倒れ、耐震マットでも2.1kgどまりでした。5.0kg以上に耐えたのは付属の固定器具だけです。この値は引く力なので猫の体重とは直接つながりませんが、固定のしかたで3倍以上変わるという差のほうは、猫のいる家でもそのまま使えます。

今日できるのは、付属の固定器具が使われているかを見ることです。天面に何かを置いて防ぐ方向は、説明書が禁じている側なので避けてください。

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