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猫が障子を破る|「破れにくい」障子紙の中身と選び方

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障子の下半分に、丸い穴が並んでいく。張り替えたそばから、また同じところに手が伸びる。

売り場には「破れにくい」と書かれた障子紙が並んでいます。ただ、作っているメーカー自身の説明を読むと、「破れない」とは書かれていません。書いてあるのは、貼り替える回数を減らせる、という言い方です。

何がどこまで強いのか。強い紙を選ぶと、貼り方や道具はどう変わるのか。破られたあと、全部を貼り替えずに済む線はどこにあるのか。メーカーが出している説明の範囲で整理しました。

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「破れにくい」は「破れない」ではない

アサヒペンは障子紙やふすま紙を作っているメーカーです。素材による違いの説明に、こうあります。「パルプが多く配合された障子紙は一般に強度は低い傾向があります。一方、プラスチックを貼り合わせた障子紙は一般に強度が高く、ペットなどのひっかき傷にも強いので、貼り替え頻度を減らすことができます」。

読みどころは最後です。減らす、であって、無くす、ではありません。ひっかき傷に強いとは書かれていますが、それは傷がつかないという意味ではありません。張り替えまでの間隔が延びる、という意味で書かれています。

貼り替えの目安についても、同じ資料に「障子紙は小さなお子様やペットがいるご家庭、また長期間貼り替えをしない場合も経年で破れやすくなります」とあります。猫がいる家は、メーカーの側でも最初から早く傷む側に数えられているということです。

強さは、紙に何が入っているかで決まる

障子紙は一種類ではありません。同じメーカーの基礎知識のページに、使われる材料とその働きが並んでいます。

材料メーカーの説明
パルプ市販の障子紙の主な材料。強度は低い傾向
レーヨン紙の風合いや通気性を高める
ポリエステル紙の強度をはじめ採光性などを高める
ビニロンバインダー熱を加えることによって強度を増す
麻・楮・三椏・雁皮元来の和紙の原料である天然繊維
障子紙に使われる材料と、メーカーが説明している働き

つまり「破れにくい」の中身は、プラスチックを貼り合わせてあるか、強度を上げる材料が配合されているかです。表のうち強さに関係するのは下の3つで、上の2つは風合いと採光の側です。売り場で見分けるなら、商品名の印象よりも、パッケージの裏の材料表示を見るほうが早く決まります。

なお、材料ごとに担っているものが分かれています。レーヨンは「紙の風合いや通気性」、ポリエステルは「紙の強度をはじめ採光性」と説明されていて、同じ紙がすべてを兼ねる書き方にはなっていません。何を優先するかで、見る列が変わります。

強い紙を選ぶと、貼り方も変わる

障子紙の貼り方は3つです。のり貼りタイプは「昔からの貼り方です。桟にハケでのりをつけて貼っていきます。のりのつけ方に慣れが必要です」。アイロン貼りタイプは「アイロンの熱で接着します。片面にアイロンの熱で溶ける樹脂がついています」。テープ貼りタイプは「専用の両面テープで接着します」。

ここで見落としやすいのが、強い紙は貼り方を選べないことです。アサヒペンの超強プラスチック障子紙シリーズには「障子用ののりでは貼れません。接着は、別売りのアサヒペン専用両面テープ(5mm幅×20m)を必ずご使用ください」と書かれています。

そのため、強い紙に替えるときは紙だけ買っても作業が始まりません。手元にのりしかないなら、専用の両面テープも一緒に用意することになります。次の貼り替えのときに気づくと、その日は終われません。

破られたあとは、大きさで直し方が分かれる

全部を貼り替える必要があるとは限りません。同じコラムに「小さな破れなら全面を貼り替えなくても部分補修用の粘着剤付きの補修シートで簡単に補修ができます」とあります。

一方で「穴や破れが多い場合は、全面の貼り替えをおすすめします」とも書かれています。穴が一つで済まないなら、どこで全面に切り替えるかを先に決めておくと迷いません。

補修シートには柄のあるものもあり、「無地以外にも雲竜、和紙をちりばめた柄」が用意されています。柄を選べば、塞いだ跡の見え方は変えられます。

貼り替えの時期は、猫がいる家では別の話になる

メーカーが挙げている貼り替えの目安は「3~4年、最長でも5年ごと」です。日当たりや湿気の多い部屋では「5年以内の貼り替え」をすすめています。

ただ、この年数は紙が自然に傷んでいく速さの話です。猫が破った穴は、この周期とは関係なく開きます。猫がいる家で「何年もつか」を考えても答えが出ないのは、そもそも別の時計で動いているからです。

だから、強い紙に替える判断は、「もう破られない」を目指すよりも、張り替える回数を何回に減らしたいかで考えるほうが現実に合います。

買う前に決めておくこと

順番は3つです。まず、いま貼ってある紙がどう貼られているかを見ます。のりなのか、アイロンなのか、両面テープなのか。桟に残っているものを見れば分かります。

次に、材料表示で選びます。プラスチックを貼り合わせたもの、ポリエステルやビニロンバインダーが入ったものが、メーカーの説明では強い側です。そして、その紙が求める貼り方の道具をそろえます。

最後に、補修シートを一緒に買っておきます。全面の貼り替えは何度もできませんが、小さな穴ならその日のうちに塞げるはずです。壁側の対策とあわせて考えると、和室全体の傷み方が変わってきます。床のほうは畳の選び方で、同じようにメーカーの表記から整理しています。

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よくある質問

Q
猫が障子を破るのをやめさせられますか?
A

行動そのものの相談は、猫の年齢や暮らし方で答えが変わります。かかりつけの動物病院や、猫の行動に詳しい獣医師にご相談ください。この記事で扱っているのは、破られたときに手間とお金がどれだけかかるかを減らす側です。

Q
下半分だけ強い紙にできますか?
A

障子紙には幅94cmの一枚貼りのほか、美濃判(28cm幅)や半紙判(25cm幅)という細い紙があります。昔は桟と桟の間で継ぎ目が見えるように継ぎ足して貼っていて、茶室などでは今もその貼り方が残っています。区切りごとに紙を変えること自体はできるので、見た目の差が気になるかどうかで決めてください。

Q
障子紙は何年くらいで貼り替えるものですか?
A

メーカーの目安は3~4年、最長でも5年ごとです。日当たりのよい部屋や湿気の多い部屋では5年以内がすすめられています。これは紙が自然に傷む速さの話なので、猫が開けた穴はこの周期とは別に考えることになります。

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