姿が見えないと思ったら、洗濯機の下からしっぽだけ出ている。狭くて暗くて、人が手を入れにくい場所は猫が好んで入ります。
ところが洗濯機のまわりには、手を入れてはいけないと名指しされた場所が2か所あります。下には回転する部品があり、中は閉じ込められると出られません。
下と中では、やることが逆になります。下はすき間をふさぐ、中は扉をロックする。この記事では、その根拠になるメーカーの記載と、今日からできる手順を分けてまとめました。どちらが自分の家の問題なのかも、読みながら決められます。
洗濯機で猫が入る場所は、下と中の2つ
同じ洗濯機でも、下に潜るのと中に入るのとでは危ないところが違います。まずどちらを心配しているのかをはっきりさせると、打つ手が決まります。
| 場所 | 取扱説明書の記載 | 猫がいる家でやること |
|---|---|---|
| 本体の下 | 手足などを入れない(回転部あり) | すき間を物理的にふさぐ |
| ドラムの中 | 閉じ込められて窒息するおそれ | 扉を日常的にロックする |
猫について書かれた項目は、どちらにも無い
先に断っておくと、想定されているのは人、それも子どもです。猫やペットが入ることへの注意は見あたらず、出てくる「ペット」は洗濯物に付いた毛を取り除くという文脈だけでした。猫については、書かれている条件を自分で読み替えることになります。
本体の下は「手足を入れない」場所
パナソニックの全自動洗濯機の取扱説明書には、本体の下に手足などを入れないよう書かれています。理由として挙がっているのは、回転部があり、けがをするおそれがあることです。
運転していなくても、下は安全な場所ではない
止まっているあいだは静かでも、人がスタートを押した瞬間に回り始めます。怖いのは、猫が下にいることに気づかないまま運転を始めてしまうことです。だから「洗濯を回す前に猫の居場所を見る」より、そもそも入れない形にしておくほうが確実になります。
すき間が大きい家は、設置台が前提になっている
同じ取扱説明書は、床面とのすき間が大きくなる場合は専用の設置台を使うよう案内しています。つまりすき間の大きさは、もともと調整するものとして扱われているわけです。すでに大きく空いているなら、埋めるか台を入れるかの二択だと考えておきましょう。
ふさぐときは、通気と排水をつぶさない
すき間を板や収納ケースでふさぐのは手軽ですが、排水ホースと水栓、点検のための手が入る側は残しておきます。全部を密閉すると、水漏れに気づくのが遅れますし、修理のときに外せません。猫が入れない幅まで狭めて、人の手は届くのがちょうどよい落としどころです。
ドラムの中は、閉じ込めが起きる場所
ドラム式の扉は、使ったあとに開けて乾かすことがあります。ただ、日立の取扱説明書には「子どもの事故を防ぐために」という見出しがあり、ドラムに閉じ込められて窒息したり、やけど、感電、けが、おぼれるおそれが理由として並んでいます。
警告を知っていても、事故は起きている
消費者庁は、ドラム式洗濯乾燥機の中に入り込んで閉じ込められ、窒息死する事故が報告されていることを伝えています。公表された例では、警告表示を保護者が認識していながら、チャイルドロック機能を日常的には使っていなかったとされています。知っているかどうかより、毎日かけているかどうかで結果が分かれたことになります。
閉じ込め防止機能は、常用する機能ではない
ドラム式には、ドアが閉まっても内側から開けられるようにする閉じ込め防止機能が付いているものがあります。ただしこれを設定すると運転することはできません。しかも内側から押し開ける前提なので、猫の力と姿勢で開くかどうかは書かれていません。猫のための機能ではない、というところまでが分かっていることです。
残るのは「扉をロックしておく」こと
そうなると、猫がいる家で確実なのは外から開けられないようにしておくほうです。チャイルドロックは子ども向けに付いていますが、押せてしまう相手を選びません。乾かすために開けておきたいときは、人がその部屋にいるあいだだけ開けると決めておくと両立できます。子ども向けの安全機能が猫にも効くのは、ほかの家電でも同じです。

下に入って出てこないとき
すでに潜ってしまった場合は、引っぱり出そうとすると奥へ逃げます。出口を1つだけ空けて、自分から出る形に持っていくほうが早く済みます。
まず電源プラグを抜く
まずコンセントからプラグを抜いておきます。抜けていれば、家族が気づかずにボタンを押しても動きません。そのうえで部屋を静かにして、猫が落ち着くのを待ちましょう。
反対側をふさいで、出口を1本にする
奥と横がどちらも空いていると、猫は人のいない側へ移ります。片側をタオルや板でふさいで、通れる道を1本にすると、そこから出てきます。好きなおやつを出口の外に置いて、人は少し離れて待つのが効きます。
出てきたら、その日のうちに埋める
一度入った場所には、また入ります。出てきた当日にすき間をふさいでしまうと、覚える前に終わらせられます。留守番のあいだに入られると気づけないので、人がいない時間を先回りしてつぶすのが大事なところです。

よくある質問
本文で触れきれなかった、周辺の条件をまとめます。
- Q縦型なら、中に入られる心配はありませんか?
- A
ふたが上にあるぶん落ちにくい形ですが、開けたままにしておけば入れます。縦型にもふたロックの付いた機種があるので、使えるなら同じように掛けておきましょう。
- Q洗濯物を入れるときに一緒に入ってしまいそうです。
- A
洗面所の扉を閉めてから作業するのがいちばん簡単です。運転前にドラムの中を見る習慣も、洗濯物の取り残しと一緒に確かめられるので続けやすくなります。その扉を猫が開けてしまうなら、ドアのロックで分かっていることのほうが先になります。
- Qかさ上げ台を入れれば解決しますか?
- A
掃除はしやすくなりますが、すき間はむしろ広がります。入れるなら、まわりをふさぐ作業とセットにしてください。台はメーカーが指定するものを使いましょう。
まとめ|下はふさぐ、中はロックする
洗濯機の下は、手足を入れるなと名指しされた場所です。回転する部品があるからで、猫が入ってよい理由はありません。すき間は、人の手が届く幅を残してふさぎましょう。
中については、閉じ込め防止機能があっても設定すると運転できず、猫の力で開くとも書かれていません。猫がいる家で効くのは、扉を日常的にロックしておくことのほうです。
どちらも、気づいたその日に手を打てば終わります。洗濯機の下を一度のぞいて、すき間の幅と扉の開け方を決める。それだけで、人がいない時間の心配が減ります。
出典: パナソニック「全自動洗濯機 NA-F45B3 取扱説明書」/日立「ドラム式洗濯乾燥機 BD-T6001 取扱説明書」/消費者庁「Vol.596 ドラム式洗濯乾燥機内の閉じ込め事故に注意!」(2026年10月5日確認)
