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どうしても犬や猫を飼い続けられないとき|自治体に断られる7つの場合

犬や猫を飼い続けられないときの相談先を表すアイキャッチ ペット
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病気や入院、家族の事情で、犬や猫との暮らしをこのまま続けられるだろうか、と考えざるをえない日があります。そこまで来てから調べはじめると、出てくる言葉がどれも重たく感じられるはずです。

先に書いておくと、法律がいちばん前に置いているのは「続けること」のほうです。そのうえで、どうしても続けられないときのために、相談と手続きの道筋も用意されています。順番があって、飛ばすと行き止まりになります。

この記事では、その順番を条文と自治体の案内から整理しました。まだ決めていない段階で読んでもらってかまいません。決める前にできることのほうが、思ったより多く残っています。

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まず、続けるために相談できる先がある

動物愛護管理法の第七条第四項は、飼い主に対して「できる限り、当該動物がその命を終えるまで適切に飼養すること」に努めるよう求めています。これを終生飼養と呼びます。努力義務なので罰則はありませんが、このあとに出てくる手続きの組み立ては、すべてここを出発点にしています。

かかりつけの動物病院

続けられるかどうかの判断が健康や介護に関わるなら、先に獣医師と話すほうが早道です。介護の負担を減らす方法や、通院の間隔を変えられるかどうかは、その子の状態を知っている人でないと答えられません。金銭的な事情も、伝えておくと治療の組み立てが変わることがあります。

自治体の窓口は、引取りだけの場所ではない

見落とされやすいのが、自治体の動物愛護の窓口です。東京都は相談窓口の案内で、動物愛護相談センターの本所について「犬や猫を飼い続けることが困難な場合の相談のみ受付」と書いています。引取りの受付ではなく、相談の受付と書かれているところが要点です。

同じ案内には、センターが「新しい飼い主探しの助言や協力をお願いできるボランティア団体を紹介しています」とも書かれています。つまり窓口は、続ける方法を一緒に考える側にも、次の飼い主を探す側にも立っています。

それでも難しいとき、順番がある

ここからは、どうしても続けられないと判断したあとの話です。順番を守るほど選べる道が広がるので、先に全体を見ておきます。

次の飼い主を探す取組が先に来る

最初にするのは、次に迎えてくれる人を探すことです。親族や知人、職場の人など、その子の性格を説明できる相手から当たるほうが、引き渡したあとの行き違いが減ります。写真と、好きなもの、苦手なもの、持病の有無を書き出しておくと話が早く進みます。

この順番は気持ちの問題だけではありません。省令は自治体が引取りを断れる場合のひとつとして、「あらかじめ引取りを求める犬又は猫の譲渡先を見つけるための取組を行っていない場合」を挙げています。探すこと自体が、制度のうえでも前提になっているわけです。

ボランティア団体は、持ち込み先ではない

ここで気をつけたいのが、動物を保護している団体との関わり方です。東京都の案内でも、団体は自治体が紹介する先として書かれていて、飼い主が直接連れて行く先としては書かれていません。

案内の言い方も「協力をお願いできる」ボランティア団体で、団体の側が引き受ける義務を負っているわけではありません。引き取ってもらえる前提で連絡するのは避けてください。窓口に相談して紹介してもらう形なら、団体の側も受けられるかどうかを先に判断できます。

同法の第三十八条には、都道府県知事等が動物愛護推進員を委嘱するよう努める、という定めもあります。推進員は新しい飼い主探しの手伝いもする立場です。東京都の案内では団体を紹介するとあるので、自分の地域の窓口にも聞いてみる価値があります。

自治体に引取りを相談するとき、断られる場合がある

探しても見つからないときに、自治体への引取りの相談が出てきます。ただし、どんな事情でも引き取ってもらえるわけではありません。断れる場合が省令に七つ挙げられていて、そのうちのいくつかは、思っているのと逆向きです。

断れる場合読み取れること
販売業者から求められた事業者は対象ではない
繰り返し求められた一度きりの事情が前提
繁殖制限の指示に従っていない子犬・子猫指示が先にある
老齢や疾病を理由にした年齢や病気は理由にならない
飼養が困難とは認められない理由事情の説明が要る
譲渡先を探す取組をしていない先に探すことが前提
自治体の条例・規則が定める場合地域ごとに増える
省令が挙げている、引取りを断れる七つの場合

「年を取ったから」「病気だから」では断られる

ここで注意したいのが、表の四つめです。省令は「犬又は猫の老齢又は疾病を理由として引取りを求められた場合」を断れる場合に挙げています。手がかかるようになったことそのものは、引取りの理由として扱われません。

裏を返すと、介護が重くなってきた段階で相談する先は引取りの窓口ではない、ということでもあります。そこは獣医師と、自治体の相談のほうに戻ります。

断れる場合に当たっても、引き取ることがある

七つの手前には、ただし書が付いています。七つのどれかに当たる場合であっても、「生活環境の保全上の支障を防止するために必要と認められる場合」はこの限りでない、という形です。

近隣に影響が出ているときなど、放っておけない状態なら引き取る、という意味になります。断られる条件に当てはまりそうだから連絡しない、と決めてしまわないでください。判断するのは窓口の側です。

七つめがあるので、地域によって変わる

七つめは「都道府県等の条例、規則等に定める場合」で、つまり自治体が独自に足せる枠です。ここに何が入っているかは住んでいる場所で違うので、全国共通の答えを探しても出てきません。自分の都道府県か市の窓口に聞くのが、いちばん確実で早い方法です。

条文の原則は「引き取らなければならない」

最後に、制度の建て付けを書いておきます。同法の第三十五条第一項の本文は、都道府県等は犬や猫の引取りを所有者から求められたときは「これを引き取らなければならない」と定めていて、断れる場合はただし書のほうに置かれています。

原則と例外はこの向きです。ただし東京都の窓口が引取りではなく相談を受け付けていたように、入口は続ける方法と次の飼い主を探す方法のほうに開いています。権利として押し通す話ではなく、順番を踏んだ人が行き止まりにならないための決まりだと読むほうが実際に合います。

よくある質問

本文に入りきらなかった問いをまとめます。

Q
まだ決めていませんが、相談してもいいですか?
A

決める前のほうが、選べる道は多く残っています。東京都の案内のように、飼い続けることが困難な場合の相談を受け付けている窓口があります。

相談したからといって、引き渡すことが決まるわけではありません。どういう事情で何に困っているかを伝えるところから始められます。

Q
次の飼い主を探すとき、何を伝えればいいですか?
A

年齢、性別、不妊や去勢の有無、持病と飲んでいる薬、ワクチンの接種状況を書き出しておくと、相手が判断しやすくなります。マイクロチップを登録しているなら、登録証明書も一緒に渡すことになります。譲り受けた側は三十日を経過する日までに変更登録を受けることになっているので、その手続きは犬のマイクロチップ|義務化・費用・登録方法をわかりやすく解説にまとめています。

苦手なものも伝えてください。留守番の長さ、子どもや他の動物との相性、散歩の時間帯など、暮らしが合うかどうかは性格のほうで決まります。

Q
いちど断られたら、もう相談できませんか?
A

省令が挙げているのは「断ることができる場合」であって、断らなければならない場合ではありません。事情が変われば、判断も変わりえます。

ただし「繰り返し求められた場合」も断れる場合に入っています。同じ内容で何度も連絡するより、前回言われた点がどう変わったかを整理してから相談するほうが通じます。

まとめ

順番は、続けるための相談、次の飼い主を探す取組、そのうえで自治体への引取りの相談、という並びでした。飛ばすと、省令が挙げる断れる場合のほうに当たってしまいます。

そして老齢や疾病そのものは、省令のうえでは引取りの理由になりません。介護が重くなってきたのなら、戻る先は獣医師と自治体の相談のほうです。動物を保護している団体へ直接連れて行くのではなく、窓口に紹介してもらう形を取ってください。

決めるのは最後でかまいません。まだ迷っている段階でも相談を受けている窓口があるので、ひとりで抱えたまま期限を切らないでほしいと思います。

出典: e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律」/e-Gov法令検索「動物の愛護及び管理に関する法律施行規則」/東京都保健医療局「ペットに関する相談窓口について」(2026年10月25日に確認)。窓口や扱いは自治体で違うので、お住まいの都道府県・市区町村の窓口でご確認ください。

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