お家に迎えたばかりの子犬が、夜になると「クンクン」「キャンキャン」と鳴いてしまう。眠れずに困ってしまったり、「何かいけなかったのかな」と不安になったりしますよね。でも、子犬の夜泣きは、環境が大きく変わったことへの不安から起こる自然な反応で、多くの場合は少しずつ落ち着いていきます。この記事では、夜泣きがいつまで続くのか、初日からできる対策、やってはいけない対応、そして受診を考えたい様子まで、飼い主さん目線でやさしくまとめました。あせらず、できることから取り入れてみてくださいね。
子犬が夜泣きするのは自然なこと
まずお伝えしたいのは、子犬の夜泣きは、飼い主さんのせいではないということです。子犬は、昨日まで母犬やきょうだいと一緒に過ごしていた場所から、まったく知らない環境へやってきたばかり。あたたかい体を寄せ合って眠っていた相手が急にいなくなり、においも音も違う場所でひとり夜を迎えれば、不安になって鳴いてしまうのはごく当たり前のことです。
「泣かせてかわいそう」「うまく飼えていないのかも」と自分を責める必要はありません。夜泣きは、子犬が新しい暮らしに慣れていく途中に見られる、いわば成長の一場面です。まずは飼い主さんが落ち着いて、「少しずつ慣れていこうね」という気持ちで見守ってあげましょう。

子犬の夜泣きはいつまで続く?
「この夜泣き、いつまで続くの?」というのは、多くの飼い主さんが気になるところだと思います。一般的には、お迎えから数日〜数週間ほどで、新しい環境に慣れて落ち着いていくことが多いといわれています。ただし、これはあくまで目安です。慣れるまでの時間には性格や月齢、育った環境などによる個体差が大きく、「必ず何日でおさまる」と決まっているわけではありません。
数日で落ち着く子もいれば、もう少し時間がかかる子もいます。「まだ鳴いているから、この子はおかしいのかな」と焦らず、その子のペースを大切にしてあげてください。安心できる環境を整えながら見守るうちに、少しずつ夜を静かに過ごせるようになっていくことが多いです。
今夜からできる夜泣き対策
夜泣きをやわらげるには、子犬が「ここは安心できる場所だ」と感じられるように環境を整えてあげることが基本です。ここでは、今夜からでも取り入れやすい工夫を紹介します。すべてを一度にそろえる必要はありません。できるものから試してみてくださいね。
寝床を安心できる場所にする
まずは、子犬が落ち着いて眠れる寝床を用意してあげましょう。サークルやケージの中に、やわらかいベッドや毛布を入れて、体をすっぽり包めるような居心地のよいスペースにしてあげます。周りが開けすぎていると落ち着かない子もいるため、一部を布で覆ってほどよく囲まれた「巣穴」のような空間にすると安心しやすいといわれています。母犬やきょうだいのにおいがついたタオルなどがあれば、一緒に入れてあげるのもよいでしょう。

また、寝床を寝室の近くなど、飼い主さんの気配を感じられる場所に置いてあげると、それだけで落ち着く子も多いです。「近くに誰かがいる」と分かるだけで、不安がやわらぐことがあります。
ほどよいあたたかさで安心感を
子犬は、母犬やきょうだいと体を寄せ合って眠っていました。そのぬくもりを思わせるほんのりとしたあたたかさがあると、安心して眠りやすくなることがあります。タオルで包んだ湯たんぽなどを寝床のそばに置いて、やさしい温もりを添えてあげるのも一つの方法です。
湯たんぽなどの暖房グッズは、子犬が直接ふれ続けると低温やけどをする心配があります。必ずタオルやカバーで包み、子犬が体をぴったり密着させ続けない位置に置きましょう。また、暑くなったときに自分でぬくもりから離れられるよう、寝床の中に「あたたかい場所」と「そうでない場所」の両方をつくってあげると安心です。使い方の詳しい注意点は、こちらの記事も参考にしてください。

日中にしっかり遊んで、寝る前にトイレを
日中に、月齢や体調に合わせて体と頭をほどよく使って遊んでおくと、夜は自然と眠くなりやすくなります。ただし、子犬は体力が未熟で、遊びすぎると疲れすぎてしまうこともあるため、様子を見ながら無理のない範囲で。寝る前には、興奮させすぎないおだやかな時間を過ごせるとよいですね。
また、夜中にトイレがしたくて鳴いていることもあります。寝る前にトイレをすませておくと、夜のあいだの目覚めが減ることがあります。子犬はまだトイレを我慢できる時間が短いので、夜泣きとあわせてトイレのリズムも少しずつ整えていきましょう。

音や光でやわらげる工夫
そのほか、静かすぎる部屋よりもやわらかな物音があるほうが落ち着く子もいます。時計の秒針の音が母犬の心音を思わせて安心するといわれることがあり、寝床のそばに時計を置いたり、小さな音量で穏やかな音を流したりする方法が紹介されることもあります。ただし、これらは「必ず効く」というものではなく、合う・合わないは子犬によってさまざまです。真っ暗だと不安な子には、ほのかな明かりを残しておくのもよいでしょう。いくつか試しながら、その子に合う組み合わせを見つけてあげてください。
夜泣きでやってはいけない対応
不安から鳴いている子犬に対して、対応のしかたによっては、かえって夜泣きが長引いたり、子犬が飼い主さんを怖がるようになったりすることがあります。ここでは、避けたい対応を整理します。
叱る・大声を出す
鳴きやまないからといって、叱ったり、大声で「うるさい!」と怒鳴ったりするのは避けましょう。子犬はもともと不安で鳴いているので、そこに大きな声や怖い態度が加わると、さらに不安が強くなってしまいます。ケージをたたく、体をたたくといった体罰も、恐怖心を植えつけるだけで夜泣きの解決にはつながりません。飼い主さんとの信頼関係にも影響してしまうため、してはいけない対応です。
鳴くたびにすぐ構う(ただし最初の数日は様子を見ながら)
もう一つ悩ましいのが、「鳴いたらすぐに抱っこしたり、そばに行ったりしてよいのか」という点です。鳴くたびに毎回すぐ構っていると、子犬が「鳴けば来てくれる」と覚えて、要求で鳴くようになることがある、といわれています。そのため、慣れてきたら、鳴いている最中ではなく少し落ち着いたタイミングで声をかけるなど、メリハリのある対応が役立ちます。
とはいえ、お迎えして最初の数日は、不安がとても強い時期です。この時期に「泣いても放っておく」を徹底しすぎると、子犬が強い孤独やストレスを感じてしまうこともあります。最初のうちは、そっと近くで寝る、静かに声をかけて安心させるなど、不安をやわらげることを優先しながら、少しずつ「ひとりでも大丈夫」を積み重ねていくのが現実的です。その子の様子を見ながら、無理のないバランスで進めていきましょう。
こんな夜泣きは要注意
夜泣きの多くは環境の変化による一時的なものですが、体調不良が背景にあることもあります。次のような様子が見られるときは、環境への不安だけと決めつけず、体調のサインとして気をつけてあげてください。
- 食欲がない・水を飲まない
- 下痢や嘔吐をしている
- ぐったりしている・元気がない
- 体を痛がるようなそぶりや、震えが見られる
- 環境に慣れてきたはずなのに、急に夜泣きが激しくなった
とくに子犬は体調を崩しやすく、症状が急に進むこともあります。上のような様子をともなう夜泣きや、「いつもと違う」と感じることが続くときは、早めにかかりつけの動物病院に相談してください。自己判断で様子を見続けるより、獣医師に診てもらうほうが安心です。お迎え後にまだ健康診断を受けていない場合は、この機会にあわせて相談してみるのもよいでしょう。
よくある質問(FAQ)
- Q子犬の夜泣きはいつまで続きますか?
- A
一般的には、お迎えから数日〜数週間ほどで新しい環境に慣れ、落ち着いていくことが多いといわれています。ただし、慣れるまでの時間には性格や月齢による個体差が大きく、「必ず何日でおさまる」と決まっているわけではありません。安心できる寝床を整えながら、あせらずその子のペースで見守ってあげてください。
- Q子犬が夜泣きしたら、すぐに構ってあげてよいですか?
- A
鳴くたびに毎回すぐ構うと、「鳴けば来てくれる」と覚えて要求で鳴くようになることがあるといわれています。一方で、お迎えして最初の数日は不安がとても強い時期なので、この時期は安心させることを優先してかまいません。最初はそっと近くで寝たり静かに声をかけたりして不安をやわらげ、慣れてきたら少し落ち着いたタイミングで声をかけるなど、その子の様子を見ながらバランスをとっていきましょう。
- Q夜泣きがひどいとき、叱ってやめさせてもよいですか?
- A
叱ったり大声を出したりするのは避けてください。子犬は不安で鳴いているため、怖い態度が加わると不安がさらに強くなり、夜泣きが長引くこともあります。体罰も恐怖心を植えつけるだけで解決にはつながりません。まずは寝床を安心できる環境に整えることを優先しましょう。食欲がない・下痢をするなど体調のサインをともなうときは、動物病院に相談してください。
まとめ
- 子犬の夜泣きは環境の変化による不安から起こる自然なこと。飼い主さんのせいではない
- いつまで続くかは個体差が大きい。数日〜数週間で落ち着くことが多いが、焦らずその子のペースで
- 対策の基本は安心できる寝床づくり。ほどよいあたたかさ(低温やけどに注意)・日中の遊び・寝る前のトイレも役立つ
- 叱る・大声・体罰はNG。鳴くたびにすぐ構うのも要注意だが、最初の数日は不安をやわらげることを優先する
- 食欲がない・下痢・ぐったりなど体調のサインをともなう夜泣きは、早めに動物病院へ
子犬の夜泣きは、新しい暮らしに慣れていく途中に見られる、多くの子が通る道です。安心できる環境を整えながら、あせらず見守ってあげれば、少しずつ静かな夜を過ごせるようになっていきます。眠れない夜が続くとつらいものですが、飼い主さんもどうか無理をなさらずに。気になる様子があるときは、ひとりで抱え込まず動物病院に相談してくださいね。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。夜泣きが落ち着くまでの期間や対策の効果には個体差があります。食欲や便の異常など体調に不安があるときは、かかりつけの獣医師に相談してください。
