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犬の熱中症のサインと対策|危険な症状・応急処置・夏の予防法まとめ

夏の日差しの下で舌を出す犬と、日陰で水を飲んで涼む犬を対比したイラスト
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夏が近づくと気になるのが、犬の熱中症です。犬は人よりも暑さに弱く、熱中症は命に関わることもあるため、夏本番前に知っておきたい知識のひとつです。「どんな症状が出たら危険?」「もしなってしまったらどうすればいい?」と不安に感じている飼い主さんも多いのではないでしょうか。この記事では、犬が熱中症になりやすい理由、症状のサイン、応急処置、家庭でできる予防対策を、環境省など公的機関が公開している情報をもとにまとめました。

なお、熱中症は進行が早く命に関わることがあります。少しでも「おかしい」と感じたら、自己判断で様子を見ず、必ずかかりつけの動物病院に連絡・相談してください。

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犬の熱中症とは?なりやすい理由

熱中症とは、高温多湿の環境で体温がうまく下げられなくなり、体にさまざまな不調が起こる状態のことです。犬は人のように全身で汗をかいて体温を下げることができないため、暑さに弱いとされています。

犬が熱中症になりやすいのには、次のような理由があります。

犬が暑さに弱い理由
  • 汗腺がほとんどない:犬は肉球など一部にしか汗腺がなく、汗で体温を下げるのが苦手です。
  • パンティングで体温を下げる:舌を出して「ハッハッ」と浅く速い呼吸(パンティング)をして熱を逃がしますが、真夏の高温下では追いつかないことがあります。
  • 地面に近い:体高が低いぶん、地面からの照り返しの熱を受けやすい環境にいます。
  • 被毛におおわれている:全身が密な毛におおわれ、熱がこもりやすい体のつくりをしています。

環境省も、犬や猫は「密な毛におおわれており、体温調整が得意ではない」「人に比べて体高が低く、地面からの熱を受けやすい環境下にいる」として、飼い主に暑さ対策を呼びかけています。

出典: 環境省「防ごう!ペットの熱中症」(参照日2026-07-03)

熱中症になりやすい犬・状況

すべての犬が熱中症のリスクを持っていますが、特に注意したい犬や状況があります。

特に注意したい犬

  • 短頭種(パグ、フレンチ・ブルドッグ、ブルドッグ、シーズーなど):鼻が短く、パンティングによる体温調節が苦手とされています。
  • 肥満気味の犬:脂肪が熱を逃がしにくく、熱がこもりやすいといわれています。
  • シニア犬・子犬:体温調節の機能が十分でなく、体力も落ちやすいため注意が必要です。
  • 北欧など寒い地域が原産の犬種(シベリアン・ハスキーなど)や被毛が黒い犬:暑さの影響を受けやすいとされています。
  • 心臓や腎臓などに持病がある犬:体への負担が大きくなりやすいため、かかりつけの獣医師に相談しておくと安心です。

熱中症が起こりやすい状況

車内放置は絶対にNG

冷房の効いていない車内は、わずかな時間でも非常に高温になります。「少しの間だから」と犬を車内に残すことは絶対に避けてください。環境省も、気温の高い日は短時間でもペットを車内に残さないよう強く注意喚起しています。

  • 暑い時間帯の散歩:日中のアスファルトは高温になり、熱中症だけでなく肉球のやけどの危険もあります。
  • 直射日光の当たる屋外につないでおく:日陰や風通しがなく、水も飲めない状態は危険です。
  • 高温の室内での留守番:エアコンを切った部屋は、外より暑くなることもあります。

夏の暑さ対策全般については、こちらの記事でも詳しくまとめています。

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犬の熱中症の症状のサイン

熱中症は進行がとても早く、初期のサインを見逃さないことが大切です。まず知っておきたいのが、犬の平熱です。犬の平熱は種類や大きさで幅がありますが、おおむね小型犬で38.6〜39.2℃、大型犬で37.5〜38.6℃ほどとされ、40.5℃を超えると高体温の状態と考えられます。体温がさらに上がると、脳や臓器にダメージが及ぶ危険があるといわれています。

初期のサイン

  • 激しいパンティング(ハッハッと速く浅い口呼吸)が続く
  • 心拍数が速い、体を触ると熱い
  • 口の中や舌の色がいつもより赤い
  • よだれが多い
  • ぐったりして動きたがらない

重度のサイン(すぐに動物病院へ)

この症状が出たらすぐ動物病院へ
  • 舌や口の中が青紫色になる(チアノーゼ)
  • 嘔吐や下痢がある
  • 意識がもうろうとする・呼びかけに反応が鈍い
  • ふらつく、けいれん(発作)が起きる

これらは重度の熱中症の可能性があるサインです。命に関わることもあるため、迷わずすぐに動物病院へ連絡し、指示を受けてください。

犬が熱中症になったときの応急処置

熱中症が疑われるときは、体を冷やしながら、できるだけ早く動物病院を受診することが大切です。応急処置はあくまで受診までの一時的な対応です。処置で落ち着いたように見えても自己判断で完結させず、必ず動物病院に連絡・受診してください。体の内部でダメージが進んでいることもあるためです。

応急処置の手順
  1. 涼しい場所へ移す:日陰や冷房の効いた室内など、涼しい場所へすぐに移動させます。
  2. 体を冷やす:常温の水を体にかけたり、水で濡らしたタオルで包んだりします。首・脇の下・後ろ足の付け根(鼠径部)は太い血管が通っているため、ここを冷やすと効率よく体温を下げやすいとされています。扇風機などで風を当てるのも効果的です。
  3. 水を飲めるようにする:意識がしっかりしていれば、新鮮な水を飲めるようにします。ただし無理に飲ませるのは避けてください。
  4. 動物病院へ連絡・搬送:体を冷やしながら、すぐに動物病院へ連絡し、指示に従って搬送します。

冷やすときは、氷や氷水など冷たすぎるもので急激に冷やすのは避けてください。急激な冷却は体に負担をかけることがあるとされ、常温〜ぬるめの水がよいとされています。また、意識がないときに無理に水を飲ませると気管に入る恐れがあるため、飲ませないでください。

犬の熱中症の予防対策

熱中症は、日ごろの対策で防げる可能性が高いものです。次のポイントを夏の間は意識してみてください。

室温・湿度を管理する

夏場はエアコンで室温と湿度を管理しましょう。目安として室温26℃前後・湿度50%くらいが快適とされています。留守番のときもエアコンをつけたままにし、犬が自分で涼しい場所へ移動できるよう、冷たい床や日陰のスペースをつくっておくと安心です。

散歩は早朝・夜の涼しい時間帯に

日中の暑い時間の散歩は避け、早朝や日が落ちた後の涼しい時間帯に切り替えましょう。アスファルトは日中に高温になり、夕方でも熱が残っていることがあります。散歩前に地面を手の甲で数秒触ってみて、熱いと感じたら時間をずらすか、肉球のやけどに注意してください。

水分補給とクールグッズ

いつでも新鮮な水を飲めるようにしておきましょう。外出時は携帯用の給水ボトルがあると便利です。クールマットや保冷剤(犬がかじらないようカバーをする)、ひんやり素材のウェアなどのクールグッズを上手に取り入れるのもおすすめです。散歩時に荷物が増えるので、水やグッズをまとめて持ち運べる散歩バッグもあると便利です。

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留守番時の注意

留守番のときは、エアコンをつけたまま出かけましょう。停電やエアコンの切り忘れに備え、遠隔で室温を確認できる見守りカメラや温湿度計を活用するのも安心です。直射日光が入る窓際はカーテンで遮り、犬が涼しい場所を選べるようにしておきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q
夏の留守番中、エアコンは何度に設定すればいい?
A

目安は室温26℃前後・湿度50%くらいとされています。犬種や体調、部屋の環境によって快適な温度は変わるため、犬の様子を見ながら調整してください。冷やしすぎもよくないので、犬が自分で涼しい場所と暖かい場所を選べるようにしておくと安心です。

Q
留守番のとき、熱中症を防ぐには何に気をつければいい?
A

エアコンをつけたまま出かけることが基本です。加えて、いつでも新鮮な水を飲めるようにし、直射日光の入る窓はカーテンで遮り、犬が涼しい床の上へ移動できるようにしておきましょう。見守りカメラや温湿度計で室温を確認できるようにしておくと、より安心です。

Q
熱中症になったあと、元気そうに見えれば病院に行かなくても大丈夫?
A

いいえ、元気そうに見えても必ず動物病院を受診してください。体の内部でダメージが進んでいることがあり、時間が経ってから症状が悪化する可能性があります。応急処置はあくまで受診までの一時的な対応と考え、自己判断で終わらせないことが大切です。

まとめ

この記事のポイント
  • 犬は汗腺が少なく地面にも近いため、人より暑さに弱い
  • 短頭種・肥満・シニア・子犬などは特に注意
  • 車内放置は短時間でも絶対にNG
  • チアノーゼ・嘔吐・けいれん・意識低下はすぐ動物病院へ
  • 応急処置は「涼しい場所+体を冷やす」、そのうえで必ず受診
  • 予防は室温管理・涼しい時間の散歩・水分・クールグッズ

犬の熱中症は、飼い主さんの少しの気配りで防げる可能性が高いものです。夏本番を迎える前に対策を整えて、愛犬と元気に夏を過ごしてくださいね。少しでも様子がおかしいと感じたら、ためらわずかかりつけの動物病院に相談しましょう。

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