はじめて子犬を迎えると、「何をそろえればいいの?」「ごはんは1日何回?」「しつけはいつから?」と、分からないことがたくさん出てきますよね。子犬の時期は体も心も大きく育つ大切なときで、月齢によって必要なお世話も少しずつ変わっていきます。この記事では、子犬の育て方を、お迎え前の準備から初日〜1週間の過ごし方、生後2ヶ月からの月齢別の目安、ごはんやしつけの基本まで、飼い主さん目線でやさしくまとめました。できることから、あせらず取り入れてみてくださいね。
なお、月齢や成長のペースには個体差があります。この記事の内容は一般的な目安として参考にしていただき、ワクチンや食事の量など健康に関わることは、かかりつけの動物病院に相談しながら進めていきましょう。
お迎え前に準備しておきたいもの
子犬を迎える前に、必要なものと安全な環境をあらかじめ整えておくと、初日からあわてずにお世話を始められます。まずは、次のようなアイテムをそろえておきましょう。
- サークルやケージ(安心して休める居場所)
- トイレトレーとトイレシート
- 子犬用(成長期用)のフードと食器・水入れ
- やわらかいベッドやタオル、かじれるおもちゃ
- 首輪・リード(お散歩デビューに向けて)
安心できる居場所(サークル・ケージ)を用意する
子犬が落ち着いて休める居場所として、サークルやケージを用意してあげましょう。仕切られた自分だけのスペースがあると、子犬は安心して眠ったり休んだりできます。設置場所は、家族の気配は感じられるけれど、直射日光やエアコンの風が直接当たらない、静かで落ち着けるところがおすすめです。サークルとケージの選び方は、こちらの記事でくわしく紹介しています。


トイレ・フード・食器をそろえる
トイレトレーとトイレシート、子犬用のフード、食器と水入れも準備しておきます。フードは、迎える予定の子がそれまで食べていたものと同じ種類をそろえておくと、環境が変わったあとも食事の変化が少なくてすみ、おなかへの負担をやわらげやすくなります。あらかじめ、ブリーダーさんやペットショップ、保護団体に「今どんなフードを与えていますか」と確認しておくと安心です。
誤飲・事故につながる危険なものを片付ける
子犬は好奇心が旺盛で、目についたものを何でも口に入れてしまいがちです。お迎え前に、部屋のなかを子犬の目線でチェックして、危険なものを片付けておきましょう。電気コード類、たばこや薬、観葉植物、ボタンやアクセサリーなどの小さなもの、口に入る大きさのものは、子犬の届かない場所へ移動します。誤飲は命に関わることもあるため、「これくらい大丈夫だろう」と油断せず、しっかり対策しておくことが大切です。
お迎え初日〜1週間の過ごし方
子犬にとって、新しいおうちにやってくる初日は、環境がガラッと変わる大きな出来事です。うれしくてつい構いたくなりますが、最初の数日は新しい環境に慣れてもらうことを最優先に、そっと見守ってあげましょう。
まずは環境に慣らす|構いすぎない
お迎え初日は、子犬にとって不安がいっぱいです。家族みんなで代わる代わる抱っこしたり、長時間遊んだりすると、疲れて体調を崩してしまうこともあります。最初のうちは、そっとしておく時間を多めにとって、子犬が自分から寄ってきたら優しく接する、というくらいの距離感がおすすめです。用意したサークルやケージのなかで、安心して眠れる環境を整えてあげましょう。少しずつおうちのにおいや音に慣れて、リラックスして過ごせるようになっていきます。
できるだけ早めに動物病院で健康チェックを
子犬を迎えたら、できるだけ早めに一度、動物病院で健康チェックを受けておくと安心です。見た目は元気そうでも、体の中の不調や寄生虫などが隠れていることもあります。最初の受診では、健康状態を診てもらうとともに、今後のワクチンや食事、去勢・避妊などの健康管理について、かかりつけの獣医師に相談しておくとよいでしょう。分からないことをまとめてメモしておくと、聞きたいことを聞き忘れずにすみます。

月齢別のお世話の目安|生後2ヶ月から
子犬の育て方は、月齢によって少しずつ変わっていきます。ここでは、生後2ヶ月ごろから成長していく流れを、月齢別の目安として整理しました。月齢はあくまで目安で、成長のスピードには個体差があります。その子の様子を見ながら、健康に関わることはかかりつけの動物病院に相談しつつ進めていきましょう。なお、子犬を新しい家庭に迎えるのは、一般に生後2ヶ月(8週齢)以降がひとつの目安とされています。母犬やきょうだいと過ごす中で学ぶことも多いため、早すぎる時期に引き離すのは避けたいところです。
〜生後2ヶ月ごろ|お迎えまでの時期
生後2ヶ月ごろまでは、母犬やきょうだいと一緒に過ごしながら、犬同士のふれあいを通じて大切なことを学ぶ時期です。前述のとおり、お迎えは生後2ヶ月(8週齢)以降が目安とされています。お迎え直後はまだ体も心も未熟なので、無理をさせず、環境に慣れてもらうことを大切にしましょう。
生後2〜3ヶ月ごろ|社会化の大切な時期
この時期は、いろいろなものに慣れて、人や社会となかよく暮らす土台をつくる「社会化」の大切な時期といわれています。人の生活音、来客、他の犬や動物、車の音など、さまざまな刺激に、無理のない範囲で少しずつ慣らしていくと、おだやかな性格に育ちやすくなります。ただし、この時期はまだワクチンのプログラムが完了していないことも多く、外に出せる時期や散歩デビューのタイミングは、その子の状態によって変わります。ワクチンの回数や受ける時期、いつから外に出せるかは、自己判断せず動物病院で相談して決めましょう。
生後3〜6ヶ月ごろ|歯の生え変わり・甘噛み
このころになると、乳歯から永久歯への歯の生え変わりが始まります。歯がむずがゆくて、いろいろなものを噛みたがったり、甘噛みが増えたりすることがあります。噛んでもいいおもちゃを用意して、噛みたい気持ちを満たしてあげるとよいでしょう。手や足を甘噛みしてきたときは、大きな声で叱ったり、たたいたりせず、遊びをいったんやめて興奮を落ち着かせる、といった対応が基本です。活発に動き回る時期でもあるので、安全に遊べる環境づくりも続けていきましょう。
生後6ヶ月ごろ〜|去勢・避妊の相談も
体がだいぶ大きくなり、成長期の後半に入っていくころです。去勢・避妊手術を考えている場合は、適した時期について動物病院で相談しておくとスムーズです。手術の時期は、その子の犬種・体格・健康状態や方針によって変わるため、獣医師とよく相談して決めましょう。また、体の大きさに合わせて、ごはんの量や種類の見直しが必要になることもあります。フードの切り替えを考えるときも、パッケージの表示や動物病院のアドバイスを参考にしてください。
子犬のごはんの基本
成長期の子犬には、体づくりに必要な栄養がとれるよう、子犬用(成長期用・パピー用)と表示されたフードを選びましょう。成犬用のフードは栄養バランスが子犬の時期に合わないことがあるため、成長期には子犬用を使うのが基本です。
ごはんの回数は月齢に合わせて
子犬は一度にたくさん食べられないため、1日の食事を数回に分けて与えるのが一般的です。ごはんの回数や量は月齢や体格によって変わるため、決まった数字を当てはめるより、その子に合わせて調整することが大切です。まずはフードのパッケージに記載された給与量の目安を参考にしながら、便のかたさや体つき、食べ具合を見て、かかりつけの動物病院にも相談しつつ調整していきましょう。
フードを変えるときは急に切り替えない
フードの種類を変えるときは、いきなり全部を新しいものに切り替えないようにしましょう。急な変更は、おなかの調子をくずす原因になることがあります。今まで食べていたフードに新しいフードを少しずつ混ぜ、割合を数日〜1週間ほどかけて増やしていくと、負担をやわらげやすくなります。切り替えのあいだは、便の様子もあわせて見てあげてください。下痢や食欲不振が続くときは、動物病院に相談しましょう。
子犬のしつけの基本
子犬のしつけでいちばん大切なのは、叱ったり体罰を与えたりしないことです。大声で怒鳴る、たたく、といった方法は、子犬に恐怖や不安を与え、飼い主さんとの信頼関係をこわしてしまうことがあります。できたときにほめて、望ましい行動を伸ばしていくのが、しつけの基本です。あせらず、その子のペースに合わせて進めていきましょう。
トイレトレーニング
トイレは、子犬を迎えたら早めに取り組みたいしつけのひとつです。うまくできたときにほめてあげることをくり返しながら、少しずつ覚えてもらいます。失敗しても叱らず、あせらず続けることが大切です。トイレトレーニングの始め方や進め方、失敗したときの対応は、こちらの記事でくわしく紹介しています。

甘噛み・社会化
甘噛みには、噛んでもいいおもちゃに気持ちを向けてあげる、手を噛んできたら遊びをいったんやめる、といった対応が基本です。歯の生え変わりの時期はとくに噛みたがるので、根気よく付き合ってあげましょう。あわせて、いろいろな人・音・場所に無理なく慣らしていく社会化も、子犬のうちに少しずつ進めておきたいポイントです。ひとりで過ごす時間に慣れてもらう留守番の練習も、早いうちから少しずつ始めておくと安心です。

こんなときは動物病院へ
子犬はまだ体が未熟で、体調をくずすと悪化するのも早いことがあります。次のような様子が見られたら、様子を見続けずに、早めに動物病院を受診してください。
- ごはんを食べない・水を飲まない
- 下痢や嘔吐が続く、便に血がまじる
- ぐったりして元気がない、呼びかけへの反応が鈍い
- ふるえている、けいれんしている
- 誤飲したかもしれない、ようすがいつもと明らかに違う
とくに子犬は、下痢や嘔吐が続くと短時間で体力を消耗してしまうことがあります。「そのうち治るかな」と様子を見すぎず、気になるときは早めにかかりつけの動物病院に相談してください。夜間や休診日で心配なときは、地域の夜間救急動物病院を調べておくと、いざというときに落ち着いて対応できます。
よくある質問(FAQ)
- Q子犬を家にお迎えするのは生後何ヶ月ごろがいいですか?
- A
一般に、生後2ヶ月(8週齢)以降がひとつの目安とされています。母犬やきょうだいと過ごす中で学ぶことも多いため、早すぎる時期に引き離すのは避けたいところです。保護犬などで事情が異なる場合もあるので、迷うときはブリーダーさんや保護団体、動物病院に相談しながら決めていきましょう。
- Q子犬のごはんは1日何回あげればいいですか?
- A
子犬は一度にたくさん食べられないため、1日の食事を数回に分けて与えるのが一般的です。ただし、回数や量は月齢や体格によって変わります。まずはフードのパッケージに記載された給与量の目安を参考にしながら、その子の食べ具合や便の様子を見て調整し、迷うときはかかりつけの動物病院に相談してください。
- Q子犬のワクチンや散歩デビューはいつからですか?
- A
ワクチンを受ける時期や回数、いつから外に出せるか(散歩デビューの時期)は、その子の月齢や健康状態によって変わります。自己判断はせず、かかりつけの動物病院で相談して決めてください。子犬を迎えたら早めに一度受診し、健康チェックとあわせて今後のスケジュールを確認しておくと安心です。
まとめ
- お迎え前に、サークル・トイレ・子犬用フードをそろえ、誤飲につながる危険なものを片付けておく
- お迎え初日〜1週間は環境に慣らすことを最優先に、構いすぎず、できるだけ早めに動物病院で健康チェックを
- お迎えは生後2ヶ月(8週齢)以降が目安。社会化・歯の生え変わり・去勢避妊など月齢で必要なお世話が変わる
- ごはんは子犬用を選び、回数・量は月齢に合わせて。フードの切り替えは急がず少しずつ
- しつけは叱らず・体罰を使わず、できたらほめるのが基本。ワクチン・食事量など健康に関わることは動物病院に相談
子犬の育て方は、月齢に合わせてお世話を少しずつ変えていくのがポイントです。分からないことがあっても大丈夫。準備をととのえ、その子のペースに寄り添いながら、あせらず一歩ずつ進めていきましょう。健康に関わることで迷ったときは、ひとりで抱え込まず、かかりつけの動物病院に相談してくださいね。子犬との毎日が、あたたかく楽しいものになりますように。
※この記事は一般的な情報をまとめたものです。月齢や成長のペース、必要なお世話には個体差があります。ワクチン・食事の量・去勢避妊の時期など健康に関わることや、気になる様子があるときは、かかりつけの獣医師に相談してください。
