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猫が咳をする?くしゃみとの違い・考えられる原因と受診の目安

少し心配そうな猫を飼い主がやさしく見守るリビングのイラスト
この記事は約7分で読めます。

「猫がケホケホと咳のような音を出している」「えずくような動きをするけれど大丈夫かな」——愛猫の咳は、見慣れないぶん飼い主さんが不安になりやすいサインです。じつは猫は犬にくらべて咳が少なく、咳のように見えても、毛玉を吐く前の動作や「逆くしゃみ」だったということも少なくありません。

この記事では、咳・くしゃみ・えずき(吐く前の動作)の見分け方、猫の咳で考えられる主な原因、話題になりやすい猫喘息、おうちでできること、そして「こんなときは受診を」という目安までをまとめました。読了の目安は約4分です。なお、ここで紹介する内容は一般的な情報であり、診断や治療にかわるものではありません。

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そもそも猫は咳が少ない動物

犬では咳がよく見られる症状ですが、猫はもともと咳をすることが比較的少ないといわれています。そのため、猫が本当に咳をしている場合は、身体の中で何かが起きているサインのことがあり、様子を気にかけてあげたいところです。

一方で、咳のように見えて実は咳ではない動作もあります。代表的なのが、毛玉を吐き出す前の「えずき」と、鼻から急に空気を吸い込む「逆くしゃみ」です。まずは、それぞれの違いを整理しておきましょう。

咳・くしゃみ・えずき(吐く前の動作)の見分け方

似たように見える動作でも、「音」「姿勢」「そのあとの様子」に注目すると区別しやすくなります。動画に撮っておくと、あとで見返したり獣医師に見せたりするときに役立ちます。

咳の特徴

咳は、口を開けて「ケホッ」「ケホケホ」と空気を吐き出すような音が特徴です。このとき、体を低くしてうずくまり、首をまっすぐ前に伸ばすような独特の姿勢をとることがよくあります。何かを吐き出そうとしているように見えても、実際には何も出てこないことが多いのも、咳の見分けやすいポイントです。

くしゃみの特徴

くしゃみは、鼻から「クシュン」と勢いよく空気を出す動作で、咳とは音も向きも異なります。ほこりや乾燥などの刺激で一時的に出ることが多く、鼻水や目やにをともなうこともあります。くしゃみが続くときの原因や見分け方は、次の記事でくわしくまとめています。

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えずき(吐く前の動作)の特徴

猫が毛玉を吐き出す前には、「ゲーッ」とえずくような動作をくり返し、体を波打たせるようにして吐こうとします。咳と似て見えますが、最後に毛玉や胃液、食べたものを吐き出して落ち着くことが多いのが違いです。定期的にグルーミングをする猫では、毛玉を吐くこと自体は自然な行動と考えられています。ただし、吐こうとする動作をくり返すのに何も出ない状態が続くときや、吐く回数が多いときは、動物病院で相談すると安心です。

逆くしゃみとの違い

「逆くしゃみ」は、鼻から「ブーブー」「フガフガ」と音を立てて急に空気を吸い込む動作です。発作のように数秒から数十秒続き、その後けろっと元にもどることが多いといわれています。咳とは空気の向き(吐く・吸う)が逆で、こちらも動画に撮っておくと区別の助けになります。

猫の咳で考えられる主な原因

本当に咳をしている場合、その背景にはいくつかの原因が考えられます。ここで紹介するのはあくまで一般的に知られているもので、実際の原因は見た目だけでは判断できません。断定はせず、「こういう可能性がある」という視点で読んでいただければと思います。

感染によるもの(猫風邪・気管支炎など)

いわゆる「猫風邪」と呼ばれる上部気道の感染や、気管支の炎症にともなって咳が出ることがあります。くしゃみや鼻水、目やにをあわせてともなうこともあり、子猫や多頭飼いの環境では広がりやすいといわれています。複数の猫と暮らしている場合の注意点は、次の記事にまとめています。

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心臓に関わるもの

猫では犬ほど「心臓が原因の咳」は多くないとされますが、心臓や胸のまわりの状態が呼吸に影響することがあるといわれています。呼吸が速い・苦しそう、運動を嫌がるといった様子が咳と重なるときは、体調に関わるサインの可能性があるため、早めに動物病院で相談すると安心です。

異物・そのほか

草の葉やほこりなど、のどや気道に入った異物を出そうとして咳が出ることもあります。また、まれではありますが、腫瘍などが背景にある場合もあるといわれています。原因をおうちで見きわめるのは難しいため、咳が続いたり繰り返したりするときは、自己判断で様子を見続けずに受診を検討しましょう。

話題になりやすい「猫喘息」について

猫の咳に関連してよく話題になるのが「猫喘息(アレルギー性気管支炎とも呼ばれます)」です。アレルギーなどをきっかけに気道が過敏になり、発作的な咳やゼーゼーとした呼吸があらわれることがあるといわれています。

発作のときは、体を低くしてうずくまり、首をまっすぐ前に伸ばして苦しそうに咳き込む姿勢が見られることがあります。ハウスダストやタバコの煙、香りの強い製品、花粉といった環境中の刺激が関わるといわれることもありますが、原因やきっかけは猫によってさまざまです。ここでの説明はあくまで一般的な情報であり、猫喘息かどうかは見た目だけでは判断できません。発作的な咳やゼーゼーした呼吸が見られるときは、動物病院で相談してください。

おうちでできること

咳の原因はさまざまで、おうちのケアだけで対応できるものばかりではありません。ただ、気道への刺激を減らす環境づくりは、猫が過ごしやすくなる助けになります。無理のない範囲でできる工夫を紹介します。

ほこり・煙・強いにおいを減らす

タバコの煙や香りの強い柔軟剤・芳香剤、舞い上がるほこりは、猫の気道への刺激になることがあります。猫のいる空間ではできるだけ煙や強い香りを避け、こまめな掃除と換気で空気環境を整えてあげましょう。ペットのいる家庭向けの空気清浄機の選び方は、こちらの記事で紹介しています。

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室温と湿度をととのえる

空気が乾燥すると気道の粘膜も乾きやすくなります。冬場やエアコンを使う季節は、湿度計で確認しながら適度な湿度をたもつとよいでしょう。急な温度変化も体に負担がかかりやすいため、猫が過ごす部屋の室温はなるべく安定させてあげると安心です。

体重管理を意識する

太りすぎは呼吸に負担がかかりやすいといわれています。ふだんから適正な体重を保てるよう、遊びで運動をうながしたり、食事の量を見直したりといった日ごろの管理が、呼吸をらくに保つ助けになります。体重や食事について気になることがあれば、かかりつけの獣医師に相談してみてください。

こんな咳は動物病院へ

おうちでの環境づくりは、あくまで刺激をやわらげるための工夫です。次のようなサインが見られるときは、自己判断で様子を見続けず、動物病院に相談しましょう。とくに口を開けて呼吸している(開口呼吸)、舌や歯ぐきが紫色になっている(チアノーゼ)ときは、緊急性が高いサインです。

🏥 動物病院に相談したい受診の目安
  • 咳が続いている、または何度も繰り返す
  • 呼吸が速い、肩やお腹を大きく動かして苦しそうに呼吸している
  • 口を開けて呼吸している(開口呼吸)※緊急のサイン
  • 舌や歯ぐきが紫色っぽい(チアノーゼ)※緊急のサイン
  • ゼーゼー・ヒューヒューといった呼吸音がする
  • ぐったりしている、動きたがらない
  • 食欲が落ちている、体重が減ってきた

受診の前に、咳の回数や時間帯、いつから続いているか、どんな姿勢や音だったかをメモしておくと診察がスムーズです。前述のとおり、咳と吐く前の動作は見分けがつきにくいため、スマートフォンで様子を動画に撮っておくと、獣医師の判断の助けになります。咳が止まらない・呼吸が苦しそうなときは、できるだけ早く受診を検討してください。子猫や高齢の猫、持病のある猫はとくに体調をくずしやすいため、早めの相談が安心です。

猫の咳に関するよくある質問

Q
猫が咳をするのは珍しいことですか?
A

猫は犬にくらべて咳が少ない動物といわれています。そのため、本当に咳をしている場合は身体の中で何かが起きているサインのこともあります。また、咳のように見えて実は毛玉を吐く前の動作や逆くしゃみだった、ということも少なくありません。まずは音や姿勢をよく観察し、続くようなら動物病院で相談すると安心です。

Q
咳と吐く前の動作(えずき)はどう見分ければいいですか?
A

咳は口から「ケホッ」と空気を吐き出す音が特徴で、体を低くして首を前に伸ばす姿勢をとり、何も出てこないことが多いです。一方、毛玉を吐く前のえずきは、動作をくり返したあとに毛玉や胃液を吐き出して落ち着くことが多いのが違いです。判断に迷うときは、動画に撮って獣医師に見せると区別の助けになります。

Q
猫が口を開けて呼吸しているのですが大丈夫ですか?
A

猫がふだんから口を開けて呼吸する(開口呼吸)のは、負担がかかっているサインのことがあります。とくに舌や歯ぐきが紫色っぽい(チアノーゼ)ときは緊急性が高いと考えられます。無理に動かさず、できるだけ早く動物病院に連絡して指示をあおいでください。最終的な判断は、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

まとめ

猫はもともと咳が少なく、咳のように見えても毛玉を吐く前の動作や逆くしゃみのことがあります。まずは「音」「姿勢」「そのあとの様子」に注目して見分け、動画に残しておくと安心です。本当に咳をしている場合は、感染・猫喘息・心臓に関わるもの・異物など、さまざまな原因が考えられ、おうちで見きわめるのは難しいものです。咳が続く・繰り返す、呼吸が速く苦しそう、口を開けて呼吸している、舌や歯ぐきが紫色といったサインが見られるときは、自己判断で様子を見続けず、できるだけ早く動物病院に相談してください。日ごろの掃除やきれいな空気づくり、適度な湿度や体重管理も、愛猫の呼吸をらくに保つ助けになります。

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