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猫のしゃっくりは大丈夫?痙攣との見分け方と、咳・逆くしゃみとの違い・受診の目安

肉球をかたどった図と、記事タイトル「猫のしゃっくり」を配したアイキャッチ画像
この記事は約5分で読めます。

お腹がリズミカルに動いて、体が小さく跳ねる。ヒクッ、ヒクッと繰り返す。

しゃっくりだと思うけれど、本当にそうなのか。痙攣だったらどうしよう。その不安に、順番に答えます。

この記事で分かること
  • 猫のしゃっくりが起きるしくみと、起きやすい場面
  • 咳・逆くしゃみ・えずきとの見分け方
  • 痙攣かどうかを分ける、意識という手がかり
  • 猫のてんかんは犬より少ないという実数
  • 年齢によって疑う病気が変わること
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猫もしゃっくりをする

横隔膜が短く縮む動き

しゃっくりは、肺の下にある横隔膜が短く縮むことで起こります。人と同じしくみで、猫にも起こります。

お腹のあたりが一定のリズムで動き、体が小さく跳ねます。数分でおさまることがほとんどです。

起きやすい場面

よく見られるタイミング
  • 食事のあと。とくに早食いをしたとき
  • 勢いよく水を飲んだあと
  • 激しく遊んだあと
  • 寝ているとき、うとうとしているとき
  • 子猫のとき。成長とともに減っていきます

早食いが多いなら、器を浅いものに替える、少量ずつ分けて出す。それだけで減ることがあります。

しゃっくりに見えて、違うもの

心配なのはここです。似た動きで、別のことが起きている場合があります。

咳・逆くしゃみ

首を前に伸ばして、体を低くして音を出す。これは咳の姿勢です。しゃっくりと違い、姿勢が変わります。

鼻から勢いよく息を吸い込む動きなら逆くしゃみです。見分け方は別の記事にまとめています。

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えずき(吐く前の動き)

お腹を波打たせながら、体を伸ばして前かがみになる動きです。しゃっくりより大きく、全身を使います。

吐かずに終わることもありますが、繰り返すなら毛玉や異物の可能性があります。

痙攣(けいれん)

いちばん心配されるのがこれです。分ける手がかりは、しゃっくりの回数でも強さでもありません。

見るのは意識があるかどうか
  • 名前を呼んで反応するか
  • 目線がこちらを追うか
  • 倒れていないか。立っていられるか
  • よだれ、失禁、脱糞をともなっていないか
  • 終わったあとにふらつく、ぼんやりする時間があるか

しゃっくりの猫は、途中でも普通に反応します。呼べば見ますし、歩いていきます。ここが大きな違いです。

⚠️ 獣医師・専門家へのご相談のお願い
猫の健康に関することは、かかりつけの獣医師にご相談ください。この記事は診断や治療の判断に代わるものではありません。

猫のてんかんは、犬より少ない

痙攣という言葉から、てんかんを思い浮かべる方は多いと思います。実際の数字を見ておきます。

日本獣医生命科学大学の長谷川大輔氏の総説では、てんかんの発生率を、犬で全体の約0.6〜1.0%、猫で0.04〜0.5%と推定しています。

同じ総説は、犬や猫において「てんかんは最も遭遇頻度の高い脳疾患である」とも述べています。脳の病気のなかでは多いものの、猫全体で見れば低い数字です。

てんかんの定義そのものも厳密です。同総説は「24 時間以上あけて少なくとも2 回以上の非誘発性てんかん発作が生じる病態」と説明しています。

つまり1回のしゃっくりらしき動きだけで、てんかんと考える必要はありません。

年齢によって、疑う病気が変わる

もし本当に痙攣だった場合、年齢が大きな手がかりになります。

岐阜大学附属動物病院 神経科は「脳腫瘍の最も多い症状は痙攣(けいれん)です」としたうえで、次のように説明しています。

「動物が若い場合は、てんかん(特発性てんかん)や脳炎などの可能性が高いですが、中高齢の動物で痙攣が繰り返し起きる場合は、脳腫瘍の可能性があります」

ここで大事なのは、シニアの猫で繰り返すときは早めに動物病院へ、ということです。年齢のせいにしないでください。

動物病院で相談したい様子

こんなときは受診を
  • 呼びかけに反応しない、意識がはっきりしない
  • 倒れる、体が突っ張る、手足を規則的に動かす
  • よだれ、失禁をともなう
  • 長く続く、1日に何度も繰り返す
  • 口を開けて呼吸している、呼吸が速く苦しそう
  • 食欲が落ちている、元気がない
  • シニアになってから始まった、繰り返している

動画に撮っておいてください。診察室では出ないことが多く、映像があると獣医師の判断が早くなります。

撮るときは全身が入るようにします。顔だけだと、体の動きや姿勢が分かりません。

よくある質問

Q
猫のしゃっくりは止めたほうがいいですか?
A

数分でおさまるなら、そのまま見ていて大丈夫です。人にするように驚かせる、無理に水を飲ませるといった方法は避けてください。早食いが原因なら、食べ方を変えるほうが確実です。

Q
寝ているときにヒクヒクします。大丈夫ですか?
A

眠っている猫が小さく体を動かすのはよくあることです。声をかけて普通に目を覚まし、そのあと変わりなく過ごせるなら心配は少なめです。起こしても反応が鈍いときは受診してください。

Q
しゃっくりみたいな動きが痙攣かどうか、どう見分けますか?
A

手がかりは意識です。呼びかけに反応し、目線が合い、普通に動けるならしゃっくりの可能性が高くなります。反応がない、倒れる、よだれや失禁をともなうときは、動画を持って受診してください。

Q
子猫のしゃっくりが多いのですが、問題ありますか?
A

子猫の時期は比較的よく見られ、成長とともに減っていきます。食欲と体重が順調で、元気に遊べているなら様子を見てかまいません。体重が増えない、下痢をともなうときは受診してください。

まとめ

猫のしゃっくりは横隔膜の動きによるもので、数分でおさまるなら心配はいりません。

見分けるための手がかりは、意識があるかどうかです。呼んで反応するなら、まず落ち着いてください。反応がないとき、シニアで繰り返すときは、動画を持って動物病院へ。

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参考: 長谷川大輔(日本獣医生命科学大学 獣医放射線学研究室)「犬猫のてんかん」日本医科大学医学会雑誌 2022年 18巻4号。

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